お知らせ

印刷業界専門紙「印刷ジャーナル」に掲載されました

印刷業界専門紙「印刷ジャーナル」に掲載されました

 印刷産業のトレンドを捉える印刷業界専門紙「印刷ジャーナル」2022年11月15日発行分に弊社の記事が掲載されましたのでご紹介させていただきます。是非ご覧ください。


システム導入が目的ではなく、“強い組織づくり”を目的に
中小企業のDX推進支援
DX学校&DX応援団で運用までサポート

 中小企業のDX推進を安価に支援する画期的な企業が誕生した。緑屋紙工(株)(本社/大阪市平野区、薮野浩明社長)が11月1日に新会社として設立した(株)コンフォーム(宮野真一CEO)は、社内DXを推進する人材を育成する「DX学校 大阪中央校」の運営をスタートする。3ヵ月の講座(約10万円)で社内IT担当候補者にDXの基本を講義し、卒業後は個別の「DX応援団」(約10万円/月)にて実際に運用ができるようになるまでをサポートする。高額なシステム導入や新たな人材を雇用しなくても、安価にDXの実務運用が可能になる。DXの必要性を感じながらも、価格が足枷となって二の足を踏んでいる中小企業の注目を集めそうだ。

 企業のIT導入成功率は、2018年で52・8%(日経BP社調べ)。あまり良い数値とは言えないかも知れない。その原因について、薮野社長は「システムを提供する企業に、何が必要で、何が必要でないかが伝わっていないからである。中小企業がシステム会社にデジタル化を推進するためのシステムを依頼しても、伝わっていて80%、通常は50〜60%ほどである」と分析する。薮野社長はコンピュータ業界出身で、IT・デジタル知識に明るい人だ。
 薮野社長がコンピュータ会社を退職して家業を継いだ数十年前、社内のIT化・デジタル化はまったく進んでいなかった。また、そのための設備を導入しようにも、そのための資金もない。そこで薮野社長は自分でシステムを作って社内のデジタル化を進めた。そして15年前には販売サイトを立ち上げるまでになったが、薮野社長は「中小企業のほとんどは当時の当社と同じような状態で、DXを始めようにもそのための資金もなく、またITスキルの高い人材を雇用しようにもそのお金もなく、若い人材を育てようにも教育にかける資金もないのが正直なところではないか」と中小企業の厳しい現状について指摘する。薮野社長は前々から、“お金のない中小企業のDX推進をサポートしていく必要がある”という使命感のようなものを抱いていたようだ。
 そんな中、十数年前からの知り合いである宮野氏(コンフォームCEO)を通して知ったのが、約2年前に開校し、今では全国に50校以上を展開する「DX学校」だ。薮野社長は「私と同じような考えであると感じ、今年11月に、同校の運営を行う新会社としてコンフォームを設立し、『DX学校中央校』として開校した」と話す。社名の「コンフォーム」の由来について薮野社長は、「組織や仕組みという意味の『コンフィグ』、生成するという『フォーム』という言葉から、会社という組織はすでに何らかの仕組みは持っているが、それをもう一度、作り上げるお手伝いをするという思いを込めている」と話す。

3ヵ月で社内IT担当者の育成が可能

 “ITに詳しくない中小企業に寄り添う学校”として全国展開する「DX学校」の講座は、「教養授業」と「実践型授業」の2部構成。1週間のプログラムは、オンライン学習システムを活用した教養授業(録画動画)1回60分と、ウェブ会議システムを活用した実践型授業(講師)となる。これが12週間(3ヵ月)で金額は約10万円。薮野社長は「デジタルに明るい若手社員を採用できたとしても、最低でも1ヵ月に30万円の人件費はかかる。しかも、社内DXの運用に必ずしもつながるという保証はない。それを考えると、コストパフォーマンスにはかなり優れている」と、同校の活用を推奨する。
 第3者認定の「IT導入士(初級)資格認定・講座」となっており、講座終了時のITレベルについて宮野CEOは「あとは専門用語を少し覚えれば、ITパスポートを取得できるレベル」と補足する。これらの講座は全国のフランチャイズ加盟店に共通の講座となっており、(1)テレワークができるようになる(2)ITツールの活用・認定ポイントが身に付く(3)自社でデジタル化の推進が可能になる−-の3つが、同校が選ばれるポイントになっているようだ。

独自サービス「DX応援団」で運用までサポート

 そして「DX学校」の卒業後、同社では他のフランチャイズ加盟店にはない独自サービス「DX応援団」を利用することを強く推奨している。
 薮野社長は「DX学校を卒業しても、知識だけでは実際に業務に落とし込むのは難しい。我々が経営セミナーなどに参加して、その場では分かったつもりでいても、実際にはなかなか企業経営に反映できないのと同じである。DX応援団を活用することで、社内IT担当者が外部に頼らなくても、実務運用を進めていけるまでにレベルアップすることができる」と話している。なお、「DX応援団」の利用料は1ヵ月/約10万円。宮野CEOは「6ヵ月程度は利用をお勧めしたい」と推奨している。
 「DX応援団」では、同社が利用各社の状況を詳細にヒアリングした上で、その会社に適したIT化・デジタル化を推進する。DX支援は、印刷・関連業界だけではないが、同社の場合は「緑屋紙工」が全面的にバックアップしているため、業界人でないと理解しにくい課題や問題点も伝わりやすい。このため、「デジタル化したい内容が伝わらず、失敗した」となる心配は無用である。
 また、システム会社のように高額なシステムを販売することを業務とはしていないため、「お金をできるだけ抑えてDXに取り組みたい」という場合、親身になって相談に応じてくれる。宮野CEOは「システムを担ぐつもりはなく、ティーチング、コーチングで運営していくので、遠慮なく相談していただきたい」と話す。

12月6日に大阪で無料開校セミナー

 宮野CEOは、DXの目的について「システム導入が目的ではなく、強い組織づくりが目的」と話す。同社は12月6日14時〜15時30分まで、大阪商工会議所において「DXセミナー」(無料)を開催し、DX学校・DX応援団のカリキュラムなども説明する。DXの取り組みに躊躇している中小企業にとって、有益なセミナーであることは間違いないだろう。

TOP